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ワタナベジグのよもやま話

 

皆さんこんにちは!

ワタナベジグ、更新担当の富山です。

 

 

徐々に暖かくなってきましたが、皆さん元気に過ごされていますか?

さて、本日からシリーズ更新が始まります!

 

 

第1シリーズ:そもそも治具(じぐ)って何?基本を知ろう!

 

 

ものづくりの現場では、「より正確に、より速く、より安全に作業を進める」ことが求められます。そのために欠かせないのが「治具(じぐ)」です。

しかし、「治具」という言葉を初めて聞く方にとっては、「それって具体的に何をするもの?」と思うかもしれません。

本シリーズでは、治具の基本をわかりやすく解説し、製造業や加工業での役割を詳しく紹介していきます!


1. 治具とは?

 

治具(じぐ)とは、製造工程をスムーズに進めるために使われる専用の補助工具や装置のことを指します。

例えば、手作業で穴を開けるとき、位置がずれてしまったり、穴の大きさがバラバラになってしまったりすることがあります。こうした**「人による作業のばらつき」を防ぐために、部品を固定したり、位置決めを行ったりするのが治具の役割**です。

✅ 作業の効率化(手作業よりも速く、簡単に作業できる)
✅ 精度の向上(正確な位置決めができ、品質が安定する)
✅ 作業ミスの防止(位置ズレや寸法違いを防げる)

つまり、治具があることで品質の向上と生産性のアップにつながるのです!


2. 代表的な治具の種類

 

治具にはさまざまな種類がありますが、主に以下の3つに分類されます。

✅ 加工治具(かこうじぐ)

部品を固定し、正確な穴あけや切削を行うためのツール。
✔ 例:ドリル治具、切削用クランプ、フライス加工用の固定台

▶ 使う場面の例

  • 自動車部品の精密加工
  • 金属部品の穴あけ加工

✅ 組立治具(くみたてじぐ)

 

組み立て作業の際に部品の位置を揃えて、作業ミスを防ぐためのツール。
✔ 例:位置決めゲージ、溶接用のアライメント治具

▶ 使う場面の例

  • 精密機械の組み立て
  • スマートフォンの部品取り付け

✅ 測定治具(そくていじぐ)

 

検査の際に、部品の寸法や角度を正確に測るための装置。
✔ 例:ゲージ、測定用クランプ、ノギス固定具

▶ 使う場面の例

  • 飛行機のエンジン部品の検査
  • 医療機器の精度チェック

簡単に言えば、**治具とは「作業を楽にするための補助ツール」**なのです!


3. 治具と工具・金型の違い

 

治具と似たものに、「工具」や「金型」がありますが、それぞれの役割は異なります。

種類 役割
治具(じぐ) 作業を補助し、効率化や精度向上をサポート 加工治具、測定治具、組立治具
工具(こうぐ) 作業そのものを行うための道具 ドリル、レンチ、スパナ
金型(かながた) 決まった形状を作るための型 プレス金型、射出成形金型

つまり、治具は**「工具を使いやすくするための補助装置」**としての役割を持ちます。

例えば…

✅ ドリルで穴を開けるとき、まっすぐ開けるための「ガイド治具」
✅ ネジを締めるとき、部品がずれないように固定する「クランプ治具」
✅ 金属板を曲げるとき、正しい角度で曲げるための「曲げ治具」

このように、工具だけでは精度を出すのが難しい作業を、治具がサポートすることで作業が簡単になり、ミスを防げるのです。


4. 治具が活躍する業界とは?

 

治具は、あらゆる製造業で活躍しています。例えば…

✅ 自動車業界

  • 車の部品を正確に組み立てるための治具
  • 溶接時にボディの位置を固定する治具

✅ 航空機業界

  • 精密な部品加工のための測定治具
  • エンジン部品を組み立てるための固定治具

✅ 電子機器業界

  • スマートフォンやPCの基板を固定する治具
  • 精密はんだ付け用の作業治具

✅ 医療機器業界

  • 手術器具の精密加工用治具
  • 検査機器の測定治具

このように、治具はものづくりの現場に欠かせない存在なのです!


5. まとめ

 

治具は、作業の効率化・精度向上・ミス防止のために使われる補助ツールです。

  • 加工治具(部品の固定・精密加工をサポート)
  • 組立治具(組み立ての正確さを確保)
  • 測定治具(品質検査の精度向上)

また、治具と似たものに「工具」や「金型」がありますが、**治具は「作業を補助するもの」**としての役割を持っています。

次回は、「治具設計の流れ!アイデアから完成まで」を詳しく解説していきます!

「どんな流れで治具が作られるの?」
「設計のポイントは?」

そんな疑問にお答えしますので、お楽しみに!

 

 

 

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